以前オーバーホールをさせていただいた甲府市Aさまからのご紹介でオーバーホールをご希望のSさま。
まずは伺ってヒアリングとピアノの状態を確認させていただきました。
ピアノは1970年製のヤマハグランドピアノ「G3D」。あと2年で製造から半世紀!!
色々とお話させていただくなかで大修理は必要ないと判断して、消耗部品の交換とSさまがずっと気にっておられた白鍵の貼替えを行うこととなりました。

 

日程を調整していただき、約1週間アクションをお預かりさせていただきます。
何も載せていなければアクアでもOK

 

さて、工房で改めて状態を確認

 

白鍵のヒビ割れ

 

バックチェックの摩耗

 

鍵盤ブッシングクロスの摩耗

 

今回の修理は
①鍵盤ブッシングクロスの貼替え
②バックチェックの交換
③白鍵貼替え
④レギュレチングボタンパンチングの貼替え(写真は後日)
以上になります。

 

鍵盤ブッシングクロス貼替え

まずはスリ減ったクロスを蒸気で剥がします。

 

剥がしたら蒸気で穴が縮まらないようにクサビを入れます。
ある程度は穴のサイズをコントロールできるので仕上がりが全然違います!
このまま一晩乾かします。

 

今回使用するクロスはドイツJAHN社製

 

バランスブッシングクロス(×88鍵)

 

接着剤が乾いたらカット

 

フロントブッシングクロス(×88鍵)

 

部品が新しくなってもこのままではダメ!
ここからが大事な作業です。
潤滑目的でテフロンパウダーを入れます。
いまだに黒鉛が入っている修理を見ることがありますが、黒鉛は吸湿性があるので避けています。
 

 

それぞれのピンのサイズに適したコテ先でクロスを安定させます。

 

ビフォー(左)  アフター(右)
 

 

完成です。
過去の経験と研究の成果で、このあとの調整はほぼ必要ありません!

 

今日はここまで。
他の作業は後日アップしますのでお楽しみに!?


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